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2014/05/26
商品の販売やサービスの提供をした場合、いつの時点で売上になるか考えたことがありますか?
「現金を受け取った時でしょ?」と思った方は要注意!!
実は売上の認識時点は一つだけではありません。
今回は、売上高の認識基準(いつ売上高を計上するか)についてです。
売上は会社が事業を行い、商品の販売又はサービスの提供が完了し、代金を受け取ることが確定した時点で認識されます。その時点は業種・業態によって異なります。
通常の商品の販売では以下の時点で売上を認識すると考えられます。
例えば、①は製造業のように製品が完成し出荷した時点では出荷した製品分の注文があるような形態が挙げられます。②は得意先が検収を行っていないため商品が到着した時点で売上を認識する場合に認められます。
また、ソフトウェアの制作会社などのように完成したソフトウェアが受注通りに動作するかが確認できてからでないと代金をもらえることが確定しない場合は③の時点で売上を認識します。
そして、スーパーやコンビニのように商品の引き渡しと現金の受け取りが同時に行われる場合は④の時点で売上を認識することとなります。
つまり、現金を受け取った日が売上の認識時点とは限らないのです。
売上の計上基準は様々なものがありますが、だからといってどれでも良いわけではありません。会社の事業形態において、商品を引き渡し又はサービスの提供が完了し、代金を受け取ることが確定した時点はいつなのかを見極める必要があります。
例えば、商品を出荷した時点で代金を受け取れることが確実であるにもかかわらず、代金を回収した時点で売上を計上するのは合理的とは言えませんし、商品を検収してからでないと代金の受け取りが確実にならないのにもかかわらず、商品を出荷した時点で売上を計上してしまうと架空の売上を計上することとなってしまいます。
このように、売上を計上する時点を見極めることは、会社の適正な売上高を計算するのに極めて重要なことなのです。
請求書の発行は、売上がいつ計上されたかを示す重要な証拠書類となります。したがって、当然のことながら、請求書を発行した日付は会社が売上を認識するとした時点であるべきなのです。決して、商品を引き渡した後ならいつでも良いわけではないのです。
売上高の認識時点をしっかり把握することで、事業年度の適正な売上高を算定することにつながります。今まであまり気にしてこなかった方は、ぜひ一度、会社の売上高の認識基準を見直してみましょう。
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