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2015/03/16
個人事業主として事業活動を行っていた方が、会社を設立した場合、 個人事業主として活動をしていた頃とは健康保険の取り扱いが異なります。
個人の時は、国民健康保険と国民年金への加入となっていますが、法人となれば一般的には法人として保険組合(保険協会)に加入して健康保険を支払い、年金は厚生年金への加入となります。
どのような状況の場合に切り替わり、保険料がどの程度変わるのかを確認しておきましょう。
個人が加入している健康保険は、「国民健康保険」になります。この場合の保険料は、前年の所得額に応じて、保険料が算出されます。前年の所得額が高い場合には、保険料も高くなり、所得額が低い場合には安くなります。
法人として加入する健康保険の場合には、支給される報酬額に対する等級によって変動します。仮に30万円の報酬が支払われる場合には、30万円に該当する報酬の22等級(平成26年度)となり、該当保険料を会社と個人で折半して支払いをします。
上記のように、対象となる基準の報酬が個人では前年の所得額、法人では支払われる報酬に対する等級となります。その為、前年の所得額とこれから支給する報酬額に隔たりがある場合、支払う保険料にも差が生じてきます。
ここで注意したい点は、どちらかを自由に選択が出来るわけではないということです。法人を設立した場合、報酬の支払いがされた場合には自動的に法人として健康保険への加入が義務となります。但し、報酬の支払いが発生しない場合には、加入が行えない為、必然的に国民健康保険に継続加入となります。
年金は、個人が加入する国民年金と法人が加入する厚生年金があります。年金についても個人と法人では、支払う保険料の計算方法が大きく異なります。
個人が加入している国民年金の場合、保険料は一律で毎月15,250円(平成26年度)となります。法人の場合、厚生年金の金額は健康保険と同様に報酬額に対する等級によって定められている為、報酬額によって変動します。
こちらについても、法人となり報酬発生がある場合には、加入義務生じる為、加入を選択することはできません。
扶養家族がいる場合、個人加入と法人加入では大きく異なります。個人の場合には、原則加入者の人数によって保険料を支払う事となります。その為、扶養人数が多い場合には家庭全体の負担額は大きくなります。
これとは異なり法人の場合には、家計を一つにしている場合、該当条件に当てはまれば、扶養者もあわせて保険へ加入することができます。
法人となり、報酬が支払われる場合には健康保険も年金も切替が必須となりますが、その場合でも現状と切り替わった後との違いをしっかりと把握しておきましょう。
「法人で加入してしまうと保険料が高くなる…」といった理由で、切替ないという選択はとれません。年々、チェックも厳しくなっており、「6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金」という罰則もあります。気をつけておきましょう。
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