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2015/01/19
株式会社を設立する場合、株数を決める必要があります。資本金を定める際に、1株いくらの株式を何株発行するかを定めます。
1株あたりの金額は自由に定めることが出来ます。
その為、1株あたりの金額は1円でも100万円でも構いません。決める際には、いくつかのポイントに注意して定めましょう。
株式会社を設立した直後の、1株あたりの株式の価値は設立手続きで設定した株式の金額と同額になります。
仮に100万円で会社を設立し、100株の株式が発行されている場合には、1株あたりの価値は、1万円となります。この場合、1万円の株式が100株で100万円という考えではなく、100万円に対し、100株の株が発行されていて、1株あたり1万円の価値という考え方になります。
株式の価値は会社の状態によって変動することから、業績が良く、例えば2年後に会社の価値が上がれば、株式の価値も同様にあがります。また、逆に価値がなくなることもあります。
この為、ある時点の会社の価値に対して、発行済みの株式数で割ったものが、一株あたりの株式の価値となります。
会社の重要事項は、株主の決議によって決まります。この決議では、出資した金額ではなく、持っている株式の数によって決議がなされます。
例えば、Aさんは設立時に100万円を出資して、100株の株を保有していたとします。その後の増資に伴い、Bさんは100万円出資して10株の株を保有していたとします。この場合、出資した金額は同じですが、AさんはBさんの10倍の株式を保有しています。
その為、Aさんの方が議決権が多くなります。(「資本多数決の原則」といいます)
出資するタイミングによっては、上記のように1株の価額が変わっている為、議決権の比率にも影響していてきます。
筆頭株主にあたる人が、会社の重要事項をすべて決議出来る状態を保つには、持ち株数に注意をしておく必要があります。
設立時は出資する人と出資する額が決まっている状態の為、1株あたりの金額をあまり意識しませんが、増資や譲渡を行う場合には、1株あたりの価値(金額)が重要となります。
100万円を1株で設立した場合には、1株あたりの価値は100万円となります。これに同じ価額で株を増資をしようとした場合、増資額が100万円単位になります。これでは、出資する側としては、出資がしにくいかもしれません。
また、反対に1株あたりの価額を100円とした場合、10,000株の発行となります。1株あたり、100円なので増資はしやすいですが、発行数が極端に多くなりすぎてしまいます。
また、価値も変動して行く為、1株100万円で設定していた株が、10倍の1,000万円になることも考えられます。
いずれの場合にも、取り扱いがしやすい金額設定が重要となります。増資や譲渡がされる場合には、注意しておきましょう。
1株あたりをいくらに設定するのが望ましいかは一概には言えませんが、設立当初の場合、1株あたり1万円〜10万円前後が一般的です。但し、1株あたり3万円等で設定した場合に、同価額で増資する場合、きりのよい金額で増資出来ない場合があるので、考慮しておきましょう。(例えば、3万円×33株=99万円 等)
弊社で設立される多くの方が、1株あたりの金額を1万円、5万円、10万円等で定められています。
また、すぐに増資を受ける予定がある場合等には、税理士に事前相談を行い、適切な1株あたりの金額のアドバイスを受けましょう。
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