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「経費で落とす」=「魔法の言葉」…ではない!

2014/09/29

「経費で落とす」=「魔法の言葉」…ではない!

「経費で落とす」=「魔法の言葉」…ではない!

ネット上で「節税」「経費」などといったキーワードを良く目にします。
もちろん経費を使うなら賢く使った方が良いでしょう。会社を設立した経営者としては「節税」に意識が向くのも当然かもしれません。しかし、やりすぎはよくありません。

また「かかる費用を経費とする」を「経費をなるべく使う」にいつの間にか変わっている方も気をつけなければなりません。

「節税」=「経費を使う」ということが、必ずしも会社の為になるというわけではないので知識を持ったうえで、会社の売上があがる為に必要なものを経費としましょう。

そもそもなぜ多くの経費を使おうとするのか

会社が納める税金は利益に対して支払われます。その為、多くの利益を出した会社は多くの税金を払うことになるのです。但し、その売上を上げるためには費用がかかっているため、必要と認められる経費については、売上から控除することができます。

売上と費用の比較

仮に下記のような会社があったとします。
A社は「売上が1,000万円ありました。使った経費は300万円」。B社は「売上が1,000万円ありました。使った経費は800万円」でした。

その場合、売上から経費分を差し引いた利益額が課税対象となる為、表にすると以下のようになります。

A B
売上 1,000万 1,000万
経費 300万 800万
利益(差引) 700万 200万
税金(約38%) 266万 76万 ← 納める税金は安い
残金 434万 124万 ← 残るお金が少ない

結果、同じ売上をあげていても多く経費を使っているB社の方が支払う税金は少なくなります。こうやってみると「経費は多い方が税金が安いから、経費を使おう!」という気にもなります。

しかし、上記の比較でいうとB社は売上に対して8割もの経費を既に支払っています。当然A社とB社で比べた場合には、A社の方は利益として残しているお金がある為、多くの税金を納めたとしても手元に残る現金は多いでしょう。

上記の例は必要経費であればどちらも間違ってはいません。その年、頑張って売上を上げて、その売上を上げるために経費を使った結果であれば…です。

但し、納税額を意識しすぎて、どうにか経費に挙げられるものはないか?と考えはじめると、結果的に「無駄な支出」が増えている場合があるので、注意しましょう。

なぜか費用を使う想定が逆になる

・「打ち合わせに必要だったので、テーブルを買った」
・「荷物の発送があったので、宅急便の費用を会社で支払った」

上記は会社が営業していく上で必要なものであり、それを会社の経費とすることは当然のことでしょう。その時の流れは、「必要な支出があり経費とした」と、必然性のある流れとなります。

しかし、税金を減らすために「経費を使うこと」に意識が向いている方の場合、「必要な経費を探し、支出を増やす」といった、逆の順序をたどります。

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冷静に考えれば、お金を使うことばかりに意識を向けているので、おかしなことなのですが、経費を使うことを意識しすぎるあまり、無駄な出費まで増やしてしまう場合があります。その場合、経費を使うというよりも、「浪費をしている」状態になります。

使った経費につける正当な理由を探しているとしたら、注意が必要かもしれません。

度が過ぎた範囲の経費を計上すると…

今までの話では、「会社の経費を多く使うか、少なく使うか」といった話なので、「無駄なものにお金を使うわけがない」と思った方もいるかもしれません。稀に会社のお金だからと勘違いをして散財してしまう方もいるでしょうが、ただ浪費をする経営者はいないでしょう。

但し、会社の売上を上げる為に直接必要でないものを経費にして、経費を増やそうとすることも良くありません。

例えば…

  • ・ 代表者の生活にかかった費用(飲食・薬 等)
  • ・ ICカード(SUICA、PASMO 等)でチャージをした後、個人の飲食に使った費用
  • ・ 普段使うスーツやワイシャツの購入費。それにかかるクリーニング代。

既にお金を支払って領収書が手元にあるので、せっかくなら経費にしようと思うのかもしれません。但し、経費として計上し決算を行い、その後、税務署に「経費として認められない」となった場合の損失は会社としても個人としても大きいものです。

どの費用が経費として認められるのかというのは、その会社が行っている事業や雇用状況など様々な要因によります。ネット上に掲載されている節税情報なども一概に自分の会社にあてはまるとは限りません。

「経費で落とそう」と思った時には、その費用は「会社にとって必要な経費なのか」「個人の利益のためではないか」などしっかりと考えましょう。

経費になるか不安な場合には、必ず税理士へ確認をとりましょう。

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